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No.761(2020.4.5)辺野古基地 地盤の軟弱性データが、またもや暴露された!

《記事紹介》

 辺野古の米軍新基地建設予定地の海底地盤から「軟弱」を示すデータが見つかった沖合の B27地点 で、海面下70メートルより深い地層に含まれる粘土などの細かい土の砂(細粒分)の割合が、最高で」99%に達することが分かった。

 防衛省の「調査データ」は、”いいとこどり” の全くの非科学的なものである

 これは、防衛省のこれまでの屁理屈を更に覆す調査結果であり、ますますその隠ぺい性が明らかになっている!

 以下、『東京新聞』記事(2020.4.3)記事から抜粋でレポートを紹介してみたい。

                               

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「細粒分含有率」が高いほど、地盤は弱くなる傾向がある防衛省は近くの強度データからB27地点の海底地盤を「非常に硬い粘土層」と結論づけ、その特徴として「細粒分は70%程度」を挙げたが、食い違いがみられる。

 

・軟弱な海底地盤が広がる埋め立て予定地の中で、B27地点の粘土層は最も深い90メートルまで達している。

 防衛省が業者に委託した地質調査結果によると、B27地点の細粒分含有率は海面下69~85メートルまでは99~93%となっていた。

 

防衛省は予定地の海底地盤の特徴を、70メートルを境に粘土層が二つに分かれると分析し、より深い層は細粒分が「70%程度」で「非常に固い」と判断。「深度70メートル超は固い」との前提に立ち、「70メートルまで地盤改良すれば基地の施工は可能」としている。

 

・粘土は砂と比べて土の粒度が細かいため、細粒分含有率は、この前提が成り立たない可能性を示している。

 

・もともと防衛省がB27地点のシンド70メートル超 地層を「非常に固い」と判断したのは、150~750メートル離れたS20地点など三地点の強度データからの類推だった。

三地点とB27地点は「同じ地層だから」というのが理由だが、細粒分含有率の傾向は大きく異なっている。

防衛省整備計画局は「細粒分含有率が90%以上であっても、『70%程度』のばらつきとして見ている。土の粒の大きさより、密度を重く見て総合的に判断した」と説明する。

巨大な護岸が建設されるB27地点を巡っては、防衛省の主張に反して地盤が「軟弱」とする三つのデータの存在が本紙(『東京新聞』)報道などで明らかになった

しかし防衛省は「信頼性が低い」として設計に反映していない。

・一部の専門家は「地盤が軟弱なら護岸が崩壊する恐れがある」と、B27地点の再調査を求めているが、防衛省は応じていない

 

(追記)

【地盤に詳しい鎌尾彰司・日本大准教授の話】

「細粒分含有率の差が30ポイントもあり、防衛省の言うようにB27地点と周辺三地点の地層が同一と考えるには無理がある。

細粒分含有率は土の固さにも影響する指標で、B27地点の高い含有率からすれば、むしろ70メートル以深も「軟弱」な地層が続くと考える方が自然だ。

70メートルまで地盤改良すればいいという結論に導くため、地層のデータも都合よく解釈している印象を受ける。

 

                                    以上