湘南Theoの平和のページ・ブログ

戦争と、貧困・抑圧・差別の構造的暴力がない社会実現のために!

No.722(2019.6.27)武器見本市への大抗議アピール

武器取引反対ネットワーク:NAJAT)さんからのレポート抜き書きです。

[転載歓迎 の記事です]武器見本市への大抗議アピールの報告です。

 

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【報告】 幕張メッセでの武器見本市に230人がヒューマンチェーンやダイ・インで抗議! https://kosugihara.exblog.jp/239321807/  

6月17~19日に千葉県の県有施設である幕張メッセで、武器見本市「MAST Asia 2019」の開催が強行されました。これに対して、初日17日午後の幕 張メッセ前での「死の商人おことわり 武器見本市NO!大抗議アピール」 に千葉県内外から約230人が参加。ヒューマンチェーンやダイ・インでし っかりと抗議の意志を表しました。1年に及ぶ「安保関連法に反対するマ マの会@ちば」「幕張メッセでの武器見本市に反対する会」を中心とする 粘り強い活動が実を結びました。開催こそ阻止できなかったものの、11月 18~20日に同じ幕張メッセで予定されている、より大規模な総合武器見本 市「DSEI JAPAN」( https://www.dsei-japan.com/jp )の開催を食い止 めるための大きなステップとなったことは確実です。 

(下記も参照ください)

<報道>

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●【labornetTV】市民の武器見本市への入場拒絶に230人が抗議(幕張メッセ) (撮影・編集:湯本雅典さん、7分17秒) https://www.youtube.com/watch?v=49IP7pOsXqc

●【動画】 「武器はいらない。戦争反対!」“幕張メッセでの武器見本市に反対する会“が抗議活動 (6月18日、チバテレビhttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190618-00010004-chibatelev-soci

●【動画】MAST Asia 2019 防衛・安全保障の設備集まる 幕張メッセで19日まで (6月18日、チバテレビhttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190618-00010005-chibatelev-soci

●【写真】ムキンポさんブログ http://mkimpo.blog.shinobi.jp/Entry/3621

●レイバーネット。 http://www.labornetjp.org/

 

●【「ママの会@ちば」「反対する会」からの報告】-----------

 6月17日から武器見本市「MAST Asia」が始まりました。 それに合わせて私たちの抗議も午前10時からスタートし、午前中いっぱい行な っていた海浜幕張駅前でのスタンディングには約70名の参加者がありました。

 2年前の「MAST Asia 2017」の抗議スタンディングは3日間で延べ60人でしたか ら、この抗議の声の高まりがよく表れています。

 そして午後の幕張メッセ前での《大抗議アピール》には230名!!もの皆さんが 参加してくださいました。 平日、かつ都内でもない場所でのこの人数はスゴイと思います。 この日の宣伝にご尽力くださった皆さんに心からお礼を申し上げます。

 ・一斉に寝転んだダイイン。 武器の売買の先にあるのは戦場・紛争地での「人の死」。 「死体」の上に広がる空を見ることのできない「死体とさせられてしまった人」。 しかし私たちは幕張の海風の中、真っ青な空と白い雲を見上げ、横たわりました。 命ある今であることを実感できたダイインの1分間だったのではないでしょうか。 沈黙に覆われた1分間。 私たちの行動を監視していた主催者側にはどう見えたのでしょうか? そこから「死体」のリアルを想起するのが「人としての心あるもの」だと思います。

 ・警備スタッフと「揉めて」。 「メッセの敷地内だから横断幕を広げての行為はやめてほしい。公道まで出て 行ってほしい」と言われました。 が、「暴力行為をするものではない。30分ですむものである。ここは千葉県所有 の地。千葉県民が使うことに問題はないはず」との私たちの主張と弁護団の後押 しもあり、そのまま抗議を行うことができました。 230人が手を繋いだヒューマンチェーン(人間の鎖)。 一人ひとりの皆さんの思いの伝わるものです。

 

 ●【シンポと展示についての感想(杉原)】

 

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   ・17日午前のシンポでは、森本敏実行委員長が冒頭のあいさつで、中国の 軍備増強やホルムズ海峡近くでのタンカー攻撃などにふれつつ、「(武器 の)調達や事業機会を探るものに」と強調。防衛省や外務省が「営利目的 でない」として後援したのがデタラメであることが改めて浮き彫りになり ました。森本氏は討論でもしきりにタンカー攻撃について問題にしていま したが、ファクト(事実)が解明されていない段階での議論に危うさを覚 えました。  

   ・山村浩海上幕僚長は、貿易データやインターネットの大部分が通るとい う水中ケーブルの図を示し、インド太平洋が貿易の中心であり「国際航路 の喉元」だと強調。米国と一体化した自衛隊の「インド太平洋戦略」を正当化しました。もはや「専守防衛」などどこ吹く風でした。  

   ・海外軍需企業の中では、ベル社が木更津への暫定配備が強行されつつあ るオスプレイなどを臆面もなく展示していたのが目立ちました。

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   ・国内企業 では、三菱重工が、沿岸監視用の小型ドローン(今年度から防衛省に提案) や水陸両用車、機雷探知用の水中ドローンなどを展示。水陸両用車は将来 的には東南アジアなどへの輸出もにらんでいます。

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   ・川崎重工は、自らのブ ースに対潜哨戒機「P1」(英国とニュージーランドに輸出失敗)を、防衛 装備庁ブースにはP1に加えて軍用輸送機「C2」も展示。C2はニュージーラ ンドやアラブ首長国連邦UAE)への輸出を目論むも、展望は見い出せて いない模様です。ちなみに、ちょうど同時期に開催されているパリ航空シ ョーに日本からP1とC2の実機が出展されています。輸出についてはこちら が本命のプロモーションのようです。  

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   ・防衛装備庁のブースには、インドへの輸出が難航している新明和工業製 の軍用救難飛行艇「US2」の模型もありました。また、恒例ですが、同庁 が出展を後押しする形で、中小企業5社(インパクトワールド、オオハシ、 杉江製陶、テック大洋工業、ハイテクインター)の展示もありました。民 生技術の軍事転用の促進を図るものです。  

 なお、参加者については、各国の軍や軍需企業、政府関係者が目立ち、 いわゆる軍事マニアの人々は少なかったです。おそらく全体の入場者数も 伸びていないのではないでしょうか。  ただ、11月18~20日に開催予定の「DSEI JAPAN」はこんなレベルのもの では済まないはずです。あと5カ月、取り組みの裾野を広げながら、開催 自体を断念させる力をつけていきたいと思います。

 

                                  (以上)