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No.686(2019.5.15)「大学無償化法」批判

 「大学無償化法」は、「幼児教育無償化法」

     と軌を一にしたバラマキで、

教育環境の改革とは無縁のものではないだろうか?

 

先日寄稿した、下記課題と並列の課題です。

No.682(2019.5.11)幼保一元・無償化:批判

https://syounantheo.hatenablog.com/entry/2019/05/10/220000

 

「大学無償化 20年度から」

(※ 『東京新聞』2019.5.10、11記事、『共同』報道 を一部参考に)

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・ 低所得世帯の学生を対象に大学など高等教育機関の無償化を図る新法が十日の参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。

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・国や自治体が学生の授業料や入学金を減免するほか、生活費などに充当できる返済不要の「給付型奨学金」を支給する。対象は住民税非課税世帯を基本とし、夫婦と子ども二人(一人が大学生)の家庭の場合、年収二百七十万円未満が目安。年収三百八十万円未満であれば三分の一~三分の二の額を支援する。

高校卒業から二年を過ぎた学生は対象外となり、停学や留年になれば支援は打ち切る。

・消費税増税分を財源とするため、増税が延期された場合は、無償化の開始も先送りされる。

 

※ 一見ありがたそうに見えるが、低所得者切り捨て・保育現場の環境改善を無視の、「幼児無償化」のザル法 に近い矛盾に満ちたバラマキ法だと言えるのではないだろうか?

 

(批判ポイント)

支援対象が極めて限定的で、真の無償化とはかけ離れている。 中間所得層の一部も対象にして各大学が既に実施している既存の授業料免除制度が縮小されることがすぐにでも起こりうる。

生活にゆとりのない中間所得層は対象から外れ、置き去りにされる

・「日本学生支援機構」(https://www.jasso.go.jp/)の推計では、年収250万円未満の世帯の大学進学率は20%。短大や専門学校などを合わせても40%で、全世帯平均(80%)の半分に留まる。

・しかも、低所得世帯の高校生はアルバイトも忙しく勉強自体が困難な環境にある。家計状況からして、進学のイメージ・期待すら持てない子が多い。

(重要なのは)この無償化の対象は、世帯年収380万円未満が目安で、それを越した中間層にも恩恵が及ばない

・進学する全員が無償化を受けるわけではない。錯覚を生む。

 
 

 低所得世帯を対象に、大学や専門学校などの高等教育を無償化する「大学無償化法」は、2020年4月から支援が始まりますが、無償化を受けるには世帯の所得などに制限がある。

 この法律では、低所得世帯の学生に対し、大学などの入学金・授業料を減免するほか、返済不要の給付型奨学金を拡充。進学を支援するのが目的。

 

「幼児教育無償化」と軌を一にした、この「大学無償化」は、再び、選挙目当てのバラマキ・ザル法になることがみえているのではないだろうか?

 

 (参考にしてください。下記のサイトも、)

NPO法人:キッズドア

http://www.kidsdoor.net/

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(追加)
 ※このサイトも情報として、役に立ちそうです。(ただし、批判的な目で見てみたい)                            ☟

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1905/10/news130.html