建設中の六ケ所再処理工場(青森県)の運転計画を認可する際に、プルトニウムを使う量に応じて再処理できる量を制限する。余剰プルトニウムには、核不拡散や核テロ防止の観点から国際社会の懸念が強まっており、米国などから削減を求められていた。
政府は原発の使用済み核燃料をすべて再処理してプルトニウムを取り出す「全量再処理」を、電力会社に義務づけている。プルトニウムを使うあてがないのに政策を変えなかったのだから当然、膨大な余剰プルトニウムを抱える事態に陥った。「在庫」は原爆6000発分。異常な事態である。
日本は宇宙衛星を飛ばすロケット技術と制御技術、アジア一円に張り巡らした偵察衛星、ミサイル兵器の開発と運用技術を持つ世界でも有数の軍事大国である。
そしてロシア・中国の核大国と覇権を争っている。政府が実体のない「核燃料サイクル」を止めない理由である。
●再処理工場を停止のまま廃止しよう